がんをトータルで治療

がんの活性化自己リンパ球療法とは −がん治療とがん予防への応用−

がん治療ホーム > がんの活性化自己リンパ球療法とは
−がん治療とがん予防への応用−
1.免疫について

   正常のヒトの体には、外から入ってきた、自分とは異なる性質のものを排除しようとする仕組みが備わっています。 この仕組みのことを広く「免疫」と呼んでいます。たとえば、細菌やウイルスなどの病気の原因となる微生物が体内に入ってきたときに、 ヒトの体はこれらの微生物と戦い、病気になるのを防ごう、あるいは病気を治そうとするのが代表的な例です。
   「免疫」の仕組みは、いわゆる「自然治癒力」と呼ばれるものの大きな部分を担っているといえます。

2.腫瘍および腫瘍免疫について

   ヒトの体は細胞でできています。いろいろな臓器はそれぞれの役割をはたすように、一定の規則に従って生み出された細胞により構成されています。
   腫瘍とは、ヒトの体をかたちづくり、生命を維持するのに必要な役割を果たしているもとである細胞が、突然、無意味、 かつ身体全体の調和に従わず、また本来の役割を果たさずに増える病気です。
   悪性腫瘍、いわゆる「がん」、は、このような役立たずの細胞が急激に増え、しかも他の臓器に飛び火したり(「転移」)、 大事な臓器を壊してその中に入り込んで増えたり(「浸潤」)手術で切り取っても体の中に残ってしまった、 目に見えないほどの「がん」の細胞が再び増えたり(「再発」)する病気で、生命の危険をもたらす病気です。
   「がん」の細胞は、もともと自分自身から生じたものですが、免疫のはたらきはこのようながん細胞を退治するのにも有効です。 これを「腫瘍免疫」と呼んでいます。
   腫瘍免疫には、血液中にあるリンパ球と呼ばれる細胞が重要な役割を果たしています。リンパ球が主役となって、がん細胞を壊し、殺してしまうのです。
   がん細胞は遺伝子の異常により生じることがわかっていますが、つねに体の中で生じては、 免疫の働きで消えてしまっていると考えられています。生じたがん細胞すべてが、病気としての「がん」として大きくなってゆく訳ではありません。 病気としての「がん」となるのは、体内に生じたがん細胞のうち、五分の一から十分の一程度であろうと考えられています。
   がん細胞が生じても、大部分は腫瘍免疫の働きにより、育つ前に退治されてしまうのです。

3.がんの治療と免疫療法

   医学は生命の危険をもたらすがんと戦ってきました。がんの治療法には、現在、手術、化学療法、放射線療法、免疫療法などが用いられています。 がんが早期で、まだ小さいうちならば、手術で完全に取り除くことが可能であり、がん治療の主体となっています。 がんが身体の一部にとどまっており、他に飛び火していない状態ならば放射線療法が有効でしょう。 化学療法も、癌の種類によっては効果を発揮しますが、一方、副作用も強いことが多く、副作用により命を落とすこともあります。
   ある程度進行してしまったがんの治療は、手術を中心にこれらを組み合わせて行われています。 がんの治る可能性は、治療法の進歩により年々増大していますが、進行してしまったがんでは、 再発や転移などで命を落とす人の数は決して少なくありません。
   免疫療法は免疫の仕組みをがんの治療に役立たせようとするもので、身体の免疫を薬などにより刺激し、 免疫力を高めようとする方法と、免疫を担う細胞を体の外で増やし、再び体の中に戻してやることにより免疫力を高める方法とがあります。

4.活性化自己リンパ球療法とは

   そもそも、免疫の仕組みを逃れたからこそ、がんの細胞が増え、がんという病気になったと考えられますから、 腫瘍免疫をがんの治療に応用するのは、かつては難しいことでした。
   大学、研究所など、いろいろな施設で免疫療法の研究が続けられていますが、近年、技術の進歩により、体の外、 つまり試験管のなかなどでリンパ球を増やすことが可能となりました。 がん細胞を殺す働きの強い細胞(Natural Killer 細胞、NK細胞)を増やす技術も飛躍的に進歩しており、 このようなリンパ球を増やして活性化し、体にもどし、がん治療に応用するのが活性化自己リンパ球療法です。
   現在、われわれが行っているのは、患者さんから採血した血液の中からリンパ球のみを取り出し、リンパ球を刺激し、 増やす薬品をいろいろ加えた上で培養し、100億個以上に増やしたリンパ球を点滴で体に戻す方法です。 100億個のリンパ球で殺せるがん細胞の数は、おおむね1億個から10億個程度とされています。大変な数のようですが、 大きさにするとせいぜい小指の先から親指の先ぐらいのものです。
   従って、活性化自己リンパ球療法は大きくなってしまったがんを、これだけで治すには力不足といえます。
しかし私どもの経験では、ある程度進行してしまったがんの患者さんに、化学療法や放射線療法と組み合わせて、 活性化自己リンパ球療法を行うと、化学療法(抗がん剤)や放射線療法の副作用が予防できることが多く、 いろいろな治療法の良い部分だけを使うことができます。活性化自己リンパ球療法を治療のなかに組み入れることにより、 全体としての治療が奏功する率を上げることが可能と考えられます。
進行しきってしまって、手の施しようがない場合でも、活性化自己リンパ球療法は可能です。このような場合、延命効果と、 QOL(生活の質)の向上、疼痛コントロールがたやすくなること、などの効果が期待できます。    一方、免疫の仕組みは、肉眼では見えないような小さながんを見つけ出すのは得意ですから、手術で取りきれたとは考えられるが、 再発の可能性がある、といった患者さんには、再発予防のための治療として有効性が高いと考えられます。 実際、国立がんセンターで行われた大規模な研究では、手術後の肝臓がんの再発予防に有効であったと報告されています。
   また、私どもの経験では、ある程度進行してしまったがんの患者さんに、化学療法や放射線療法と組み合わせて、 活性化自己リンパ球療法を行うと、化学療法(抗がん剤)や放射線療法の副作用が予防できることが多く、 いろいろな治療法の良い部分だけを使うことができます。活性化自己リンパ球療法を治療のなかに組み入れることにより、 全体としての治療が奏功する率を上げることが可能と考えられます。
   進行しきってしまって、手の施しようがない場合でも、活性化自己リンパ球療法は可能です。 このような場合、延命効果と、QOLの向上、疼痛コントロールがたやすくなること、などの効果が期待できます。
   また、体の中では、常にがんの細胞が出来ては退治されていると考えられますので、活性化自己リンパ球療法は、がんの予防にも有効と考えられます。 活性化したリンパ球は、正常の細胞を攻撃しませんが、がん化した細胞は殺してしまうことが実験により確認されています。
   長期に活性化自己リンパ球療法を続ければ、病気としてのがんを防ぐ効果が期待できます。 これまで、ほとんど予防法のなかった、いわゆる「がん家系」の人のとっては、積極的ながんの予防法として、有力な選択肢と考えられます。

5.活性化自己リンパ球の副作用

   いくら再発予防などに効果があっても、副作用が強くては応用が限られてしまいます。 この点でも活性化自己リンパ球療法は優れています。自分のリンパ球を自分自身に戻すのですから、大きな副作用はほとんどありません。 副作用があったとしても、一時的な発熱や、軽い頭痛が大部分です。
   がん細胞が急激に死んだことが原因で起こる異常がいくつか知られていますが、いずれも注意していれば問題ないものと考えられます。

6.その他

   情報化時代ですので、インターネットやマスコミには、数知れないほどのがん治療に関しての話題が掲載されています。 インチキとしか言えないような情報も数多く見られます。とくに、奇跡の治療などと宣伝されているものは、 ほとんどがインチキと考えて間違いありません。
   活性化自己リンパ球療法は、奇跡の治療ではありませんが、学問的にきちんと効果が証明されております。
   ただ一つとも言える欠点は、リンパ球を増やすためには特殊な薬剤と特殊な技術が必要であり、また大量生産ができるものではないので、 かなりの費用を必要とすることです。10年ほど前と比べると、必要な費用は半分以下になっていますが、健康保険では認められていませんので、 全額自費の治療となります。
   私どもでは、がんの治療に用いる場合、最初の1クール目は、採血1回、リンパ球の点滴6回で120万円をお預かりしております。 2クール目以降は、採血1回、リンパ球の点滴が8回で、100万円となります。通常のスケジュールでは、1クール8週間の治療となります。
   がんの予防に応用する場合は、1ヶ月に1〜2回のリンパ球投与でよいので、最初の1年間に必要な費用は約200万円となります。
   いずれも患者さんは、採血と点滴の時に来院していただくだけで、外来での治療が可能です。 リンパ球の点滴をしたときも、特別の注意は必要なく、ごくふつうの生活が可能です。 また、化学療法や放射線療法と併用するときは、リンパ球投与のスケジュールを調整することも可能です。
   同様の治療を行っている施設もいくつかありますが、リンパ球を増やすのは生き物を飼うのと似ており、施設により、 リンパ球の数や質には、かなりの差が見られます。私どもは、この治療法に関して我が国におけるパイオニアであり、30年にわたる経験と、 一流の技術者を有しております。技術では、どこにも引けをとりません。
   多くの医師や医師の家族ががんになった場合、活性化自己リンパ球療法を治療法の一つとして取り入れていることもまた事実です。 副作用がほとんどないという点で、使いやすい治療法です。
   多くの方にこの治療を知っていただき、患者さん御自身でご判断いただいた上で、がんの治療や予防に、ぜひ取り入れていただきたいと願っています。